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312■必要預金高決定のメカニズム

1.必要預金高とは

自社が企業として存続していくために必要な預金高を意味します。

2.流動性改善の第1要点

企業の流動性を改善する要点の第1は流動負債の圧縮を図ることです。
具体的には次の3点です。

1)支払手形の発行をセーブすること
2)買掛金、未払金、未払費用等は支払いの約束を厳守して溜めないこと
3)長期借入金の積極的な活用を心掛けること

3.流動性改善の第2要点

流動負債がどこまで圧縮されたかによって、保有しなければならない当座資産の総額が決定されます。

当座比率の目標を100%とした場合に、流動負債を1億円にコントロールしたならば当座資産の保有目標総額は1億円となるのです。

  当座資産1億円  
当座比率100% =
×100
  流動負債1億円  

4.必要預金高決定のメカニズム

当座資産は、現金預金、受取手形、売掛金です。

この中で売掛金は回転重視(同じ売上高ならば残高は少ない方がよい)ですから、回収に精を出して、なるべく少なくすることが努力目標です。いずれにせよ売掛金の残高目標金額は容易に決定できます。

受取手形は、なるべく割引をしないで期日まで手持ちするべきです。全額を手持ちするか一部を割引して残りを手持ちするかは、戦略の分かれるところですが、受収手形の手持目標高を確定することは比較的簡単なことです。

当座資産の保有目標額が1億円である場合に、健全な売掛金の残高が3,000万円であり、受取手形の手持目標額を2,000万円としたら、必要預金高は結果として5,000万円となるのです。

当座資産の保有目標額 1億円 = 受取手形・売掛金の残高 5,000万円 + 現金・預金保有高 5,000万円

◆ 「大平吉朗の本」を活用してください◆

必要預金高等については下記を参照ください

『キャッシュを貯める会計』がわかる本 第7章58 支払手形ゼロ経営を目指す
『財産を貯める会計』がわかる本 第3部実務編 第1章35 当座比率を活用する

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