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同族会社とは、株主や役員の過半数を同族関係で占める会社を意味します。そして日本の99%以上が中小同族企業です。
大企業と中小同族企業の最も根本的な違いは資本金です。株式市場を通じて不特定多数の人から資金を調達できる大企業と違い、中小同族企業は少数の同族関係者からの出資しかありません。
同族会社の代表者は、会社の借入金に連帯保証をしています。会社に何かあれば個人財産を会社のために使わなければなりません。つまり法人と個人は、経済的に一体であると考える必要があるということです。
中小同族企業では、自己資本(資本金、資本準備金、保留利益の合計)の蓄積だけにとらわれず、会社の税負担が個人の税負担より高いうちは、役員報酬を増額して会社の利益を圧縮します。会社経営者一族の財産の蓄積効率が高まることがポイントです。
また、同族関係者からの借入金を意味する『その他の固定負債』を利用します。その他の固定負債は貸借対照表上負債の部へ表示されます。返済してもしなくてもよい負債であり、これは自己資本に準ずるものです。活用方法は以下の通りです。
1・企業が生き残るために必要不可欠な自己資本を補完する役目をもち、自己資本比率の増加を図ることができます。
2・その他固定負債利息の計上で会社の節税をすることができます。
3・その他固定負債利息の支払いを分散することにより個人の節税が図れます。
4・その他固定負債利息により、個人財産の蓄積を図れます。
5・金銭の移動が伴わないその他固定負債の贈与は相続税の節税対策に有効です。
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