(1) 当座比率活用の目的
①企業の流動性(支払余裕度)の評価をするため
②流動性を向上するための改善点を把握するため
(2) 当座比率の算式
(3) 当座比率と流動性の評価
(4) 当座資産の内容
当座資産とは現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券を言います。
①預 金･････････すべての預金
②受取手形･･････売上代金を手形で回収し、期日が未到来のもの
③売掛金････････未回収の売上代金
④有価証券･･････実務としては預金に近いもの以外は含めない
(5)流動負債の内容
流動負債とは、概ね1年以内に返済、もしくは決済をする債務を言います。主として次のものがあります。
①支払手形·····仕入れ等の代金を手形発行して決済をしていないもの
②買掛金･･･････支払っていない仕入代金
③未払金･･･････支払っていない固定資産等の購入代金
④未払費用·····支払っていない諸経費の代金
⑤短期借入金··· 1年以内に返済する借入金
⑥その他････････税金等社員からの預り金など
(注) 当座比率の算定をする時だけ建設業等にみる『工事前受金』は流動負債から除きます。
(6) 当座比率を活用できる貸借対照表の要件
当座比率を正確に計算するには、次の要件を満たした貸借対照表が必要です。
①当座資産を正確に計上する
正しい残高を計上することです。
②流動負債を正確に計上する
流動負債と固定負債を1年基準で正確に区分することです。特に借入金を正しく区分することが要点です。割引手形は流動負債に含めます。
(7)大平式月次資料における事例
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