控除前利益の意義を考える

わかりやすい大平式利益管理

限界利益額から外部固定費を控除した金額を控除前利益といいます。簡単に利益の調整ができる役員報酬などを控除する前の利益を確認するためです。

利益を確保するための控除前利益の指導原理は「極大化を目指す」ことです。今年の利益の極大化を目指すのはもちろん、長期的継続のために数年間の累計で極大化を考えることも大変重要です。

控除前利益増加の要点は次の3つに要約されます。

  • 売上高を増加させる・・・値よく・たくさん売る
  • 変動原価を圧縮する・・・材料を安く買い、ロスを減らすこと
  • 外部固定費を節減する・・節約して減少させること

結果として利益が増加する市場開拓費や商品開発などは、むしろ支出を増加しても進める必要があります。(相対的節減)

大平式月次資料における控除前利益は次のように表示されます。

 

 

前期と今期の比較をして大きく増加している場合はその理由を検討し反復継続します。

減少している場合は検証し、対策を立てることが必要です。改善の方法は次の通りです。

  • 利益増加対策

イ・売上高を増加する

ロ・変動原価を圧縮する

ハ・外部固定費を節減する

  • 利益圧縮(節税)対策

イ・役員報酬の引き上げ

ロ・減価償却費の増加

ハ・同族関係地代家賃の引き上げ

ニ・その他の固定負債利息の計上

ホ・同族関係保証料の計上

同族関係個人の所得税負担率が法人の税負担率より低いうちは個人の所得を増額し、法人の利益を圧縮することで法人・個人を合わせた蓄積効率を上げることが可能です。

 

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